カラスヤサトシの日本びっくりカレー

頭がカレーでいっぱい

 
作者   カラスヤサトシ
巻数   2巻+続刊1巻
あらすじ 辛いもの好きカレー大好きなカラスヤサトシが、個性的なカレー店を訪れまくる日本カレー紀行。

 

誰でも読みやすい「カレー」がテーマの作品。カレーのことしか書いてない。
続刊の「びっくりカレー おかわりっ」も併せて2巻の扱いでご紹介、とにかくカレーを食べる漫画。この二冊を読むと頭がカレーでいっぱいになります。
なのでレトルトでも何でもいいからカレー、もしくはカレー味の何かを用意しといてください。絶対カレー食べたくなるから。

一話目から「日本一辛いカレー」を食べに行く作者。見ているだけでうわーっとなる辛さ。その後更にもっと辛い「死ぬほど辛いカレー」を食べている。日本一のほうは経験ありの辛さ、死ぬほどは未知の辛さみたい。
口というか胃腸に来るような、カライとツライは同じ字なのが納得な表情。そして辛さを通り越すと痛いになるのか。
辛いもの、一度自分の限界を超えたヤツを食べたときに耳にキました。びっくりしたなんだったんだあれ。

引用「カラスヤサトシの日本びっくりカレー」
(カラスヤサトシ)より
日本一辛いカレー(上)
死ぬほど辛いカレー(下)

ナゾな店とナゾ料理&個性の強いカレーを続々と紹介してくる。ユーラシア料理って初めて知った。ネパール料理は全部美味しそう!知らない料理をバクバク食べ、独特のレポをしてくれる作者と担当。読んでてほんと楽しい。
カレーの歴史を調べている描写があるんだけど、真面目な内容なのにカラスヤ絵でやられるとなんかオチがあるんじゃないかと探してしまう、いかん。

スパイス専門店に行ったりカレー合コンに出たりカレールー開発者やアルツハイマー研究者に話を聞いたり(カレーがアルツに効くという研究をしている)と盛りだくさん。
「おかわりっ」になるとカレー関係のイベントにちょこちょこ顔を出しながら、ますますナゾのカレー屋を訪ねに行ってます。
カラスヤ作品は小ネタが多いんだけど、「おかわりっ」でインドフェスに行ったときにスパイス買おうとしてスパイスじゃなかったやつが地味に好き。

実食ルポは年月が経過すると店の閉店・移転・リニューアルがあるので、本作を読んで「行こう!」と思ったら、まずは必ず検索なりしてみてください。既に何店か閉店しています。
ほとんどが都内なので、行きたくても無理って方はレトルトカレー食べ比べ回を。
普通じゃない具もあるけれど、カレーは何でも包み込む、大いなる母のような存在だと認識できる。
最近は専門店に行かずとも、普通のスーパーでもレトルトカレーの取り扱いが増えました。地方限定にこだわらなくとも、キーマやスープ、ベジオンリー、タイカレー、インドカレーと種類も豊富。昔ながらの商品もリニューアルしています。缶詰やフリーズドライもあって、眺めているだけでも楽しい。

引用「カラスヤサトシの日本びっくりカレー」
(カラスヤサトシ)より
こういった陳列増えたね

続刊扱いで「カラスヤサトシの世界スパイス紀行」を。
スパイスを使う料理はカレー以外にも世界中に沢山ある、ということで、びっくりカレーシリーズを仕切り直したような体裁、ノリは変わらず。国名は知っていてもその国の料理はわからない。そういったものを中心にピックアップしています。
ロシアや中国といったメジャー処もあるけれど、ちょっと並べてみても、ペルー・ラオス・ナイジェリア・パプアニューギニアなどなど。どんな料理か全く知らなかったので興味深く楽しく読めました。

引用「カラスヤサトシの世界スパイス紀行」
(カラスヤサトシ)より
モンゴル料理店にて、お酒を頂く際の作法

カラスヤ漫画は他のどこにもないオリジナリティ。ツボにはまると作品を次々に集めることになる、私がそうだ。
ほのぼのとした絵柄、テーマは庶民的、過去作はエッセイ・レポがほとんどで大体は作者が何かをやらかす。若かりし頃のみならず近年に至るまでを赤裸々に発信する。作品内で怒っても笑ってもイライラしても、読み手側は楽しく読める。どんなマイナステンションを描いてもイヤな気分を読者に寄せてこない。
いつでも安心して手に取れる作品たちです。
本作は特にカラスヤ初心者向き。作者の私生活系エッセイと違い、順番を気にする必要もなく読めます。

ひと昔前は、カレーと言えば玉ねぎジャガイモ人参にお肉、ルーを溶かして作る家庭のカレーでした。今はインドカレーやタイカレーも一般的、スパイスだって近所で買えるしご当地カレーも食べられる。
次はどんなカレーが出てくるのか楽しみです。